①糖尿病ってどんな病気?
糖尿病は1型糖尿病と2型糖尿病とその他にも複数の種類の糖尿病がありますが、ここでは、2型糖尿病に関して説明をしていきたいと思います。
私達の体では膵臓という臓器から分泌されるインスリンが血糖値を下げる役割を果たしています。
糖尿病は膵臓が疲れてしまうことによってインスリンが出にくくなる病気です。
糖尿病になった時点でインスリンを出す力は本来の約半分にまで落ち込んでいると考えられています。
ところで、なぜ膵臓は疲れてしまうのでしょうか?
その原因の一つが太ってしまうこと(内蔵脂肪の蓄積)にあります。
内臓脂肪はインスリンが血糖値を下げることを邪魔してしまうため、膵臓は頑張ってインスリンをもっと出すように努力します。
しかし、その状態が持続してしまうと膵臓は疲れ切ってしまう、徐々にインスリンを出すことが出来なくなってしまうのです。
特に日本人は欧米人と比較して、もともとインスリンを出す力が弱いので、軽度の肥満でも2型糖尿病になりやすいことがわかっています。
下のグラフを見て頂くと分かりやすいかと思いますが、糖尿病を発症する前からインスリンを出す力は徐々に落ち始めており、糖尿病になった後にもインスリンを出す力は低下する傾向にあります。
そのため、インスリンを出す力が残っているうちに治療を開始した方が、血糖コントロールはしやすいですし、合併症の予防にもつながります。
早期治療が大切ですね。
2型糖尿病になる前から、そして糖尿病になった後も、私たちは『生まれ持ったインスリンを出す力』を出来るだけ維持することが重要です。
糖尿病は付き合っていく病気なので、より良い状態を維持しながら治療を継続しましょう。